世界を巡った二人の友だち
あらすじ
あるとき、二人の男が世界がどんなものか知りたいと思い、その周りを旅しようと望んだ。二人は新たに妻を娶って、まだ双方とも子供がなかった。二人は、麝香牛の頭から角を取って、各々一つの角盃を造り、妻子と角盃を携えて、反対の方に出立した。世界を回るのには長い月日がかかった。二人とも子供を産んだが、親も子もだんだんと年を取って、おしまいには、親の方が歩けなくなったので、子がそれを引っ張って、世界の周りを歩き続けた。とうとう二人の友達が巡り合ったが、その時には、水を飲む角盃は柄だけになっていた。水を汲むたびに土にこすりつけたので、次第にすり減ってしまったのであった。彼らはそんなにたびたび水を飲んだのであった。彼らは出会ったときに世界は本当に大きい、と言い合った。二人が旅に出かけた時は、まだ若かったが、今は子供たちに手を引かれるほど年を取っていた。本当に世界は大きいのであった。
解釈
麝香牛の角の盃、これは本来の牛のことではなかろうかと思う。その牛は水を飲むため角を泉、もしくは池などへ入れて、その角が水の底ですり減ったのではないだろうか。その牛から出た人間の話のように思う。牛と人間の関係は非常に強いと考えられる。そのほかの神話でも牛が人間になる話はいくつかあったと記憶している。